春が近づくにつれてワクワクする半面
ちょっぴり憂鬱になる人がいます。
筆者もその一人ですが・・・
「花粉症」の人です。
早い人では1月下旬くらいから
反応してしまう人もいます。
そんな花粉症に悩む人にとって
待ち望んでいた「舌下免疫療法」が
平成26年10月8日から
公的保険が適用になりました。
「舌下免疫療法」とは !?
花粉症の治療は、
- アレルゲン免疫療法
- 薬物療法
- 手術療法
これら3つの方法があります。
このうち、対症療法ではない
「アレルゲン免疫療法」は、
根治が期待できる方法として
注目されてきました。
「アレルゲン免疫療法」の中でも
「舌下免疫療法」は、
古くからの「皮下注射法」とは違い、
「シダトレン」という
スギ花粉を原料としたエキスを
毎日少量ずつ舌の下に服用する方法です。
メリットとしては
- 注射の苦痛がない
- 自宅で投与できる
- 副作用の心配が少ない
等々で、それが大きな魅力となってます。
けれども、「舌下免疫療法」は、
今まで保険対象外であったことが
唯一のハードルとなっていました。
そのハードルが、ついに取り除かれたのです。
「舌下免疫療法」の注意点
- 舌下アレルゲンエキス剤は、
スギ花粉の舞うシーズン以外でも
2~3年間は毎日投与する必要がある。
- - - - この治療を受けたスギ花粉症の患者は、
症状が軽減したのは7~8割、
症状がなくなったのは1割
という結果かが出ているもの
誰にでも効果があるわけではない。
- - - - この治療法は、
あくまでスギ花粉に対するものであり、
他のアレルギーを持つ人には
治療不可ではないが、
あまり意味がない可能性もある。
「舌下免疫療法」を受けられない人
では、上記の注意点を踏まえて
「舌下免疫療法」を受けられない人について調べてみました。
1.「スギ花粉症」と明確に証明されない人
治療開始前に行う採血の検査結果で
- スギの特異的IgEが上昇
- スギ花粉の時期に症状が強い
この2つの症状を満たさないと適応にならない。
2.治療・通院が継続できない人
- 舌下アレルゲンエキスの毎日服用を継続できない
- 2週間に一度、受診できない(少なくとも1カ月に一度は受診)。
- 継続的に通院できない(転居予定がある人など)
3.他の治療薬を服用している人
- 過去に注射などの免疫療法を受けている
- β阻害薬を使用中(アーチスト、インデラル、セロケン、テノーミン等)
- 全身ステロイド薬や抗がん剤を使用中
4.他に疾患のある人
- 気管支喘息を合併している
- ガンなどの重篤な他疾患を合併している
- アナフィラキシーの前兆に気づけない(視覚異常、視野狭窄、不整脈等)
5.妊娠中や年齢の制限など
- 妊娠中および妊娠希望の人
- 6歳未満の子ども
まずは専門医に相談を
保険が適用されるようになったと言っても
この治療を受けられる病院や医院は
現時点では、まだ、そんなに多くないようです。
また、花粉が飛散する前に治療を開始する必要があるため、
12月初旬~中旬頃までに初診を受ける必要があるようです。
そもそも花粉症というのはアレルギーですので
アトピー性皮膚炎でステロイドを使用していたり
咳喘息や気管支喘息と無縁でない人もいますので
「舌下免疫療法」の制限に
残念ながら、引っ掛かってしまうかもしれません。
そうは言っても・・・
今までの治療法から考えると
夢のような治療法です。
興味がある人は、一度専門医に
ご相談されてみることをおススメします。